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2008年1月 3日 (木)

佐藤忠男『長谷川伸論』

長谷川伸論―義理人情とはなにか (岩波現代文庫)
映画・演劇好きの2人の友人の推薦です。長谷川伸は、新国劇の脚本家位の知識しかありません。また、映画演劇はほとんど見ないのですが、いわゆる股旅ものといわれる「沓掛時次郎」「瞼の母」「一本刀土俵入り」などは、知っています。

劇場で見た覚えがないので、TVで放送されたものを見て薄々覚えているのでしょう。見に行くという意識のないものにまで、印象が残っていることは、何回も放送されていたのだと思います。

上記の有名な戯曲以外にもその前後に、戯曲や小説を沢山書いておられますが、読んだことはありません。1972年に「長谷川伸全集」16巻が朝日新聞社から出版されているそうです。

筆者は、夏目漱石論が100冊にも及ぶが、長谷川伸論が1冊ぐらいあってもいいと述べておられます。主だった作品の紹介を読んでなるほどと関心をしました。夏目漱石に劣らず、日本人の心が描かれているように感じます。

筆者は、もともと映画評論家であり、演劇や映画の解説も知らないものにとっては、非常に新鮮な思いで読ませていただきました。

忠誠心の二つの道、一宿一飯ということ、下層社会の「いき」の構造、命令と良心、明治時代の教育と負い目の論理、男であること・・・・16項に分けて書いておられます。「意地」「義理人情」など含蓄のある論理の展開は、大変参考になりました。

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