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2007年12月 6日 (木)

池宮彰一郎『四十七人の刺客』下

四十七人の刺客〈上〉 (角川文庫)侍は美しく生き、美しく死ぬもの・・・・・・。価値ある一生を全うし、侍の本文に殉じるため、47人は刺客となる道を選んだ。・・・・元禄十五年12月14日、要塞と化した極寒の吉良屋敷に決戦の火蓋は切って落とされた。新田次郎文学賞受賞の衝撃的デビュー作。 解説・縄田一男 と裏表紙に紹介されています。

この紹介にたがわぬ力作で、大満足です。刃傷の原因の公表されなかったことを逆手にとっての「賄賂」説を流布しプレッシャーを掛け、3月14日の祥月命日に討ち入りがあるか、大石の上京などの神経戦、こうした情報戦に勝利し、上杉側(吉良)を追い込んで行きます。

しかし、自陣営の相次ぐ戦線離脱も重なり、残ったものの身分的軽重に、人の世の薄情さを感じさせます。通常の忠臣蔵は、討ち入り前夜に瑤泉院を訪問することになっていますが、その説は取っていません。吉良邸も徹底して要塞化した設定になっています。

通常の映画等で紹介されている個々の人情話は、一切ありません。隠された事実を史実に忠実ならんと努力しているようです。それが、この池宮の忠臣蔵を魅力あるストーリーに仕立て上げているのでしょう。

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