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2007年11月14日 (水)

白州次郎『プリンシプルのない日本』

プリンシプルのない日本 (新潮文庫)「風の男白州次郎」を読んだときに併せて買ったこの本を読みたいと思いました。戦後日本の行く末を見極め、方向を決める大きな力としてのGHQと5分に渡り合い、戦後日本の今日の礎を築いた人物として評価したいと思います。

憲法の草案を作成させられた当時の憲法学者が心血を注いだものも、GHQの受け入れない前近代的な思考であると断じ、民主主義を先行すべきと喝破していることは、イギリスに留学して英米に知人を有する氏の宝です。それがあったからこそGHQの意向をいち早く汲み取ることができたのだと思います。

彼は、GHQから「従順ならざる唯一の日本人」と呼ばれ、占領時代が終わっても政治家達から「もっとも煙たがれた男」といわれていることで人物像を理解することができます。吉田茂との戦前の英国留学時代から交友を大切にし、戦後吉田茂首相に重用され、活躍の場が与えられました。講和条約成立の帰りの特別機の中で総理引退を直言した人です。政治嫌いであり、政治家にはならなかった人物です。

筋を立てること(プリンシプルのない)のできない日本人に腹を立て「文芸春秋」に折々書いた文書を1冊に纏められたのがこの本です。この人物がヒノキ舞台で主役を演じたのではありませんが、演出家乃至脇役として存在したことを日本人の一人として感謝し、この人物に魅力を感じています。

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