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2007年9月26日 (水)

柴田哲孝『下山事件 最後の証言』

昭和24年まだ日本がGHQの占領下にあった時期に起こった「下山事件」は、謎の多い事件です。同じ頃、松川事件、三鷹事件など国鉄にかかわる事件も発生しました。

国鉄初代総裁の下山氏が7月5日誘拐され翌日、常磐線の北千住~綾瀬間で轢断された事件で、時効が成立しているものです。

この本は、もしかしたら自分の身内がかかわっていたのでないかと言う作者の疑問から始まっています。下村事件は沢山の文筆家が取上げています。中でも松本清張の『日本の黒い霧』が有名です。

従来の出された結論は、GHQなどが実施したとの意見と異なりますが、柴田氏の著書の迫力は、読む人をして途中で止められないほど惹きつけられます。若い人に進められたのですが、図書館でも貸出予約が多く、販売も売り切れが多いようです。櫻井よしこ氏が解説で絶賛していますが、同感です。

犯人は間違いなくいるのですが、ひっそり身を隠しています。事件は起こったことをそれぞれ色々な立場の人達が自分勝手に利用し、こねくり回し謎だらけにしてしまっている感じがします。政治的背景を持った事件は、それぞれ立場の思惑も働き一層複雑な様相を呈すようになるようです。

事件を書く人もご自身のメガネによって見、判断が入りますので必ずしも真実でなく、書いた人が事実だと思ったことが述べられていくことになります。どれだけ説得力があるかは、事件を事実として客観的に浮き上がらすことができていれば、説得力があるということになるのだと思います。

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