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2007年6月 6日 (水)

呉善花『日本的精神の可能性』

日本人以上に日本人を知っている。彼女の文章は、何回か読んでいますが、比較文化論として日本人をこれだけ分りやすく記している文章は少ない。結論として「日本発のソフトアニミズムの未来性」として期待を寄せています。

積読で暫く横済みになっていたものを整理したとき思い出した本です。間の問題、場の問題、受身の問題など日本理解の原則を紹介しており、フムフムと首肯できることが多く記されています。井沢元彦氏の「和」に対する記載とは別に呉さんの「和」の記載も説得力があると思います。

梅原猛氏の2つの解説。一つはアイヌの熊送り「イオマンテ」の解説。ミアンゲを持って客人(熊が)としてこの世に戻ってくるとした考え。二つ目は、親鸞の「還相廻向(げんそうえこう)」の解説。極楽へ行って生まれ変わり、またこの世に帰って生まれ変わる考え方、(これらをお読みになっているのでしょうが、)に匹敵する循環論も、日本の古来からの考え方の根底をひもとき、呉さんがよくここまで到達したと思われます。

少し日本贔屓な面がないではありませんが、日本人を勇気付ける面が沢山あります。とても爽やかに清清しい気持ちになる本でした。

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